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種の壁を越えたトランスファー因子

免疫グロブリンは免疫システムを司る重要な物質ですが、これは「種」特有のたんぱく質であり、異種間の互換性はありません。人間のグロブリンは人間の免疫システムに作用し、牛の免疫グロブリンは牛の免疫システムに作用します。ところが、免疫グロブリンには異種間の互換性がないため、人間が牛の免疫グロブリンを取り入れると、アレルギー反応を引き起こす可能性があります。赤ちゃんの栄養源を母乳から粉ミルクに切り替えると、大半の赤ちゃんにアレルギー反応が起こりますが、それは免疫グロブリンが種特有のものだからです。したがって、免疫グロブリンだけでは、免疫システムを維持することができません。

しかし、最近になって、哺乳類の初乳や鳥類の卵には種を問わず、免疫グロブリン以外に免疫システムを司る物質が含まれていることが分かってきました。その代表が「トランスファー因子」なのです。

トランスファー因子は種特有でないため、牛の初乳や鳥類の卵に含まれているトランスファー因子を人間が取り込んでもアレルギー反応は出ず、しかも免疫システムを司る物質として有効に働きます。免疫グロブリンによって造られた免疫システムをトランスファー因子が引き継ぐことで、長期間にわたって高い免疫力を維持することが可能になったのです。

日時:2008年06月15日 17:37

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